DJI RS3 Mini レビュー!パワフルな小型ジンバルはこれ【大三元レンズOK】
動画撮影時に手ブレを抑え、滑らかな映像表現をしたいときに活躍するジンバル。
そんなジンバルの中でも、前モデルから小型・軽量化されながらパワフルな性能を持っているのが「DJI RS3 Mini」。
撮影機材は小さく持ち運びやすいものが好まれる今の流れに、強く刺さる一台です!
- 小さい・軽いとパワフルを兼ね備えたジンバル
- そこそこ大きいズームレンズでも耐えてくれる!
- コスパも良しで最初の一台にオススメ
安定面ではEマウントレンズ「FE24-70mm F2.8 GM Ⅱ」のズームにも耐えてくれるほどです!
他のRSシリーズよりコンパクトなため、カメラバックでの非常に持ち運びしやすいのもポイントです!
細かな仕様ではなく注目すべき点に絞って紹介します!
ジンバル撮影のメリット
最初にジンバルを使うことのメリットを見ていきましょう。
手持ちでの撮影と比較した時、ジンバル撮影のメリットとなるのは大きく分けて以下の2点になります。
最も思い浮かぶのが、手振れ防止ではないかと思います。
特に歩いたりする際は映像がぶれることが多いため、滑らかに撮影しようと考えたらジンバルを使った撮影が最適になります。
ジンバルを使えば完全にブレが防げるわけではないため、ジンバルを持ってブレないように歩く練習などは必要です!
また、ジンバルを使うことで可能となる動きが幅広くなります。
- トラッキング(被写体を追いかける)
- ローアングルからの撮影(歩いている足元を映すなど)
- スピン(カメラを360°回転させる)
ジンバルワークを上手く活用すれば、映像のバリエーションが増えること間違いなしです。
DJI RS3 Miniの概要
DJI RS3 Mini 基本スペック
重量 | ジンバル:795 g(縦向き撮影時)、850 g (横向き撮影時) 延長用グリップ/三脚:約128 g |
サイズ | 折りたたんだ状態:323×195×98 mm |
積載量 | 0.4~2kg |
バッテリー | 駆動時間:約10時間 充電時間:約2時間半 |
接続 | Bluetooth 5.1 USB-C充電ポート |
アクセサリーポート | 1/4-20 取り付け穴 RSSカメラ制御ポート (USB-C) NATO 拡張ポート |
外観:一眼カメラ用ジンバルとは思えない小型さ
自分が使用しているカメラと並べてみると、パッと見のサイズがほぼ同じ。
本当にこのジンバルにカメラが載るのかな…と疑問が出てしまうサイズです。
操作画面の液晶やダイヤルなど、他のジンバルに搭載されているものは大体あります。
小型モデルとはいえジンバルに必要なものは備え付けられているので、扱っている際に「この機能が足りない」といった不満が出てくることはありません。
DJI RS3 Miniのポイント
「一眼用ジンバルは大きくて重い」を覆すコンパクトさ
最大の魅力は、なんといってもそのコンパクトさ。Proとのサイズ感を比較すると一目瞭然ですね!
大きさは「DJI RS3」から40%の軽量、「DJI RS3 Pro」と比較すると50%も軽量化されています。
カメラバックに収めやすいサイズであり、私はPeak Designの「Everyday Backpack Zip 20L」の横に固定して持ち運ぶようにしています。
専用のケースがないのが難点に感じる人もいるかもしれませんが、個人的にはバックに収められるサイズなので特に困ったりはしていません!
またジンバル自体の重さは850g(横撮影時)と1kgを切ります。
手軽に長時間ジンバルで撮影したい場合、サイズが小さく軽いジンバルが欲しくなるのも当然。プロ向けの本格さが必要なければ、RS3 Miniはベストな選択と言えるでしょう!
その軽快さから、旅先での撮影に持ってこいなジンバルです!
本当にパワフル?FE24-70mm F2.8 GM Ⅱで検証してみた
公式サイトではフルサイズミラーレスカメラに大三元の標準レンズが載ると記載されています。
このコンパクトさで、果たして本当に耐えられるのか?問題なく動作するのか?
実際に載せてみました!
α7RV + FE24-70mm F2.8 GM Ⅱの組み合わせです!
ボディが約723g、レンズが695gですので、トータル1.4kg弱といったところでしょうか。
積載量は2kgまでなので、ややギリギリといったくらいです。
ちなみに動画撮影時に使う「NiSi True Color Vario」を付けているので、さらに数十グラムは重いです。
なおこのレンズは繰り出し式ズームなので、バランス調整時は真ん中ら辺にズームした状態で行います。
ワイド端・テレ端でのバランスは以下の画像になります。
前後のバランスがズレるためチルト軸が傾くことになりますが、これくらいの偏りなら問題ないようです。
実際に撮影しながらズームしてもジンバルが耐えられなくなったことはありませんでした。
1つ気になるのは、カメラに取り付けるクイックリリースプレート。
カメラ自体が重いと、その重量でカメラへの固定が緩んできてしまい、若干横にずれてしまう事がありました。
ジンバルに固定する前にしっかりプレートを固定させておく必要がありそうです。
ネイティブで縦撮影に対応!レンズの重さに注意
このジンバルは一般的な横撮影のみでなく、縦長の撮影も可能。
ジンバルのパーツをいくつか組み替えるだけで縦撮影に変更することができます。
インスタのリールやTikTok撮影の際には非常に重宝する機能だと思います!
縦長のスマホで動画を見ることの多い現代に即した撮影ですね!
ただし注意点が1つ。
個人的に使った感想ですが、横撮影の時よりもレンズの重さでプレートが緩んでしまうように感じました。
実際に縦撮影の設定をするとFE24-70mm F2.8 GM Ⅱは下の写真のようにカメラが傾いてしまい、使用が難しい事が分かります。
縦撮影時にはより軽いレンズであることが条件となりそうです。
「FE20mm F1.8 G」は縦撮影で安定していました!
コスパ良しな価格!ジンバルを始めてみたい人にうってつけ
積載量が2kgとフルサイズミラーレスが乗る性能でありながら、価格面は他のモデルと比較すると抑えられている点もポイント。
以下は2023年10月時点でのAmazonにおける価格比較です。
製品名 | 価格 | 最大積載量 |
DJI RS3 Mini | 51,480円 | 2kg |
DJI RS3 | 66,000円 | 3kg |
DJI RS3 Pro | 99,000円 | 4.5kg |
Zhiyun Crane M3 | 36,999円 | 明示なし (1.3~1,5kgくらい?) |
仕事として使用する場合はRS3やRS3 Proの方が良いですが、
とりあえずジンバル使って撮影してみたい方にとっては、価格面やサイズ感などを考えるとRS3 Miniが最適な選択肢と言えるます!
APS-Cのカメラや、インナーズームもしくは単焦点レンズを用いる場合は「Zhiyun Crane M3」もよりコンパクトでオススメなジンバルです!
安定感は上位モデルに敵わず。プロ向けではない
十分活躍できるRS3 Miniですが、積載量ギリギリだと安定感に若干の不安が出てきます。
6~700gのレンズが載せられる限界なのかなと思いますが、バランス調整が難しく撮影時も動き方によってはやや不安定になる部分も出てきます。
また駆動時間は10時間ですが、積載量が大きいとよりバッテリー消費が大きいように感じます。
朝から夜までずっと撮影するとなると、おそらく電源切れになるため給電が必要になるでしょう。
特に長時間撮影のクライアントワークの場合は上位モデルを選択する方が適切でしょう。
DJI RS3 Miniを使って撮影した動画
DJI RS3 Miniを用いて実際に撮影した動画になります。
前半部分はジンバルを活用しているシーンが多めで、滑らかに映像が動いているのが分かるかと思います。
最近のカメラは動画撮影時の手ぶれ補正の性能が高まってきていますが、それでも手持ちでの限界は出てきます。
ジンバルによる安定感とカメラワークは、手持ちではできないものが多いでしょう!
映像のクオリティを上げるために、ジンバルは重要なアイテムです!
まとめ:最初のジンバルとして多くの人におすすめ!
今回は「DJI RS3 Mini」を紹介してきました。
これまでのジンバルと比較して小型ながら、フルサイズミラーレスが乗るというパワフルさも兼ね備えたジンバルとなっています。
旅先で気軽に持ち運んで使いたい、まずはジンバルを試してみたい、という方にオススメの1台となっています!
今回は、以上!